第8話(悟浄)

「さわって。」
さっきから、八戒が俺の中のなにかを
がらがらと崩壊させる。理性とか、いろいろ。
髪に絡む指。
密接した温かな肌。
体を伝う、えっろい蔦模様。
俺のをきゅうきゅうと締め付けるあそこ。
なにより

「ねえ、ごじょう、さわって。」

声がやばい。名前呼ばれるたびに、とびそう。

「ねえ、ごじょう、お願い。」

ああ、だめだ。
こんなんじゃ、まだるっこしい。
もっと八戒が欲しい。もっと。まだ足りない。

「・・・っ!?」
八戒の腰を抱いて、繋がったまま組み敷いた。
「やっ・・・ごじょ・・・」
八戒のささやかな抵抗ははねのけて。
ゆっくり挿入をくりかえして探る。
「だいじょーぶ、お前は前なんて触んなくても充分イケるから。」
たしか、この辺・・・。
「あ・・・っ!」
八戒の体がピクリと跳ねた。分っかりやすい奴。
「ここだろ?」
ぐりぐりと擦ると八戒の中が俺にまとわりつくように一層締まって。
「あっ・・・ごじょ・・・そこ・・・」
「もっと?」
潤んだ目でコクコクと頷く。
あーもう俺も限界。
「いくぞ、八戒」
ぐっちゃぐちゃの八戒の中をさらに掻き乱してやる。
「あっ!・・・はぁ、なか、出して・・・僕も、イキそ・・・」
「わかった、中、出すぞ・・・」
「ん・・・っイク・・・!」
「・・・っ!」
八戒の中がどくどくと脈打って、堪えきれず
俺も八戒の中に、出した。
そしたら、八戒が俺をぎゅっと抱き締めてきて。
ああ、イッた後もこんな気持ちいいって、
どういうことだろ・・・。

そのまましばらく抱き合ったままごろごろしてて。
その後は一緒にシャワー浴びて、
裸のまま俺のベッドでくっついて寝た。
いい加減、お互い薬なんてきれてたんだけど。
楽しくなって、とまらなくなっちゃって。
八戒も楽しんでた。と、思う。笑ってたし。

そんなこんなで朝。
すやすやと穏やかな顔で寝てる八戒の、髪を撫でる。
あぁ、俺もまんまとこいつにはまっちまった。

八戒が目を覚ました。
「ん・・・・ごじょう?」
「はよ、八戒 」
「ああ・・・朝になっちゃったんですねえ。」
名残惜しそうに言う。反則だろその顔。
むくりと起き上がると露になる
体中の蔦模様はやっぱりエロくて。
夜になれば別の男に抱かれるんだけど。

「まず捲簾さんの所言って、謝ってこなきゃ・・・」
そうやって、目を伏せられると、どうしていいか。
「でも悟浄のおかげで、また頑張れそうです。」
なんて言われた時には

抱き締めてた。

「悟浄?」
「八戒、あのさ。」
「はい・・・?」
「俺、半分妖怪なんだわ。
見た目で分からねえから
お前程苦労はしてねえけど。」
「・・・」
八戒が黙る。それでも続けた。
「だからこの世の中クソばっかりってことは
嫌って程知ってる。」
「・・・」
八戒はまだ黙ってる。
「だから、楽しんだもん勝ちだ。」
「・・・」
「酒でもセックスでもなんでもいい。
なんだっていいから、楽しいことだけしろ。
俺でよければ、なんでも付き合う。
AV鑑賞だってなんだっていい。」

ああもう、何言ってんだ俺。
えーと、だから、

「もし、また、どうにもならなくなったら。」

なにもかもから逃げたくなったら。

「地の果てまで一緒に逃げてやんよ。」

八戒は何も言わない。
けど、痛い程抱き締め返してきた。

ああ、言いたい事が言えたような
言えてないような。

だから、

つまり、

好きだ。

好きなんだ。

八戒のことが。

 

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