目が覚めると、腕枕されているらしく、
自分の首元からにゅうっと腕がのびていた。
後ろから誰かに、ぬいぐるみみたいに
抱かれているようだ。
誰かと言っても思い当たるのは一人しかいないが。
昨日飲んだ酒がまだ残っている。
どうにも頭がまわらない。

昨日は捲簾の部屋に初めて行って。
翌日非番だということで久々に飲みまくった。
お陰で記憶があいまいで、どうしてこんな風に寝てるのか分からない。
セックスは、した記憶があるような。
背中と密着してる捲簾の肌が暖かい。自分も裸だし。
そのまま寝てしまったのだろうか。

そう思ったところで突然、腕枕してない方の手で
ぎゅっと抱きしめられて、体に甘い刺激が走る。
入ってる。後ろから。
「あっ・・・ぅ」

「起きた?」
後ろから首筋にキスされる。
「あ・・・ん・・・はよ・・・ございます。」
「おはよ。」

後ろから聞こえる捲簾の声が、任務中と全然違って
穏やかで動揺する。こんな声、聞いた事も無い。
というか、どうしてこのシチュエーションになったのかが謎だ。
今まで捲簾とは何度がセックスした事があったが。
それは遊びというか単に体が合ったからというか、
そんな関係だと思ってたのに。この状況は、まるで・・・

「ていうか、どうしてこんな、
恋人同士みたいな感じで寝てるんでしょう僕ら。」
「嫌なの?」
おどけたような捲簾の声。

少し考える。
カーテンの隙間から日が差し込んでて、
休日で、寝起きにぐだぐだしてて
肌に伝わる捲簾の熱が暖かくて
体の中まで、奥まで、みちみちに密着してるのが、
何より気持ちよくて。

「嫌じゃない、みたいです。」
「じゃあ、いいじゃねえか。」
くすくす笑いながら捲簾が言う。
僕は記憶があやふやだけど、きっと捲簾は昨日の記憶がある、とみた。
何があった。含みを持たせるような声の調子が、なんだか嫌だ。

聞いてみると、
「昨日?覚えてねえの?」
などと驚く。
「!?何があったんです!?」
「まさか天蓬元帥が酒飲んであんななるとはねえ。」
「・・・そうやってすぐふざけるの、やめてもらえます?」
「ふざけちゃいねえよ。『捲簾はスタミナがあって、
何回もできるからいいですねぇ〜』って、言ってたぜ。」
「うそ!」
「うそじゃねえっつの。
『沢山してくれたら、サービスしますよv』って言って・・・」
「でっちあげ言うのやめてくださいよ。
それ、貴方が行ってるそういう店の方が言ってる事でしょ。」
「本当だって。んじゃ、証拠見る?」
「証拠?やっ・・・あ・・・ん」

突然ぬるっと捲簾のモノを引き抜かれて
高ぶった体が名残惜しそうに悲鳴を上げる。
確かに、何回かしたのかもしれない。
抜かれたそこからは、ぬるぬると、精液が溢れ出て
シーツにぽたぽた落ちた。

「ほら」
と恥ずかしげもなく、見せる。
恐る恐る、捲簾と向き合うと。
今まで僕の中に入っていた、そそり立ったそれ、の周り。
腹から、足の付け根から、太ももから
赤い斑点が、転々と。他にも首筋、胸にも、転々と。

「・・・・」
「これ全部、お前やったんだぞ。」

今まで、何度かセックスした時に、
捲簾が僕に跡が残る程キスする事が何度かあった。
ただの遊びなのに、お互いそういう気持ちなんてない関係なのに、
どうしてこの人はこんな事するんだろう。と思っていた。
懇ろの女にでもするような、なんというか、あの、えーと、
頭がまわらない。それを、僕もしてた。それもこんなに?嘘でしょ。

何も言えないでいる僕に捲簾がキスする。
そういえば今までキスもろくにしたことないな。
捲簾のキスは、こんなに気持ちいいのか。
その唇で吸われて舌になぞられて、しゃぶられて、
混乱したままの頭が、さらにどうにかなりそうな。

そのまま押し倒されても抗う術もない。

天蓬は酔っぱらうと楽しくなっちゃう人だと思います。

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