そりゃ四六時中顔を合わせていれば、時には機嫌の悪い時だってある。
4人で食事を終えて宿に戻った後。
悟浄は部屋に入るなり、何も言わずに僕を乱暴に引き寄せて
服の中に手を滑らせて来た。
嫌な夢でも見て昔の事を思い出したのか。
最近虫の居所が悪いらしく、しょっちゅう求めてくるものの、
そんな時は、とても手荒。
シャワーを浴びていたら突然入って来て、そのまま無言で後ろから、とか
すぐ隣の部屋では三蔵と悟空が寝ているというのに、
かすかに悟空のイビキが聞こえる中で
その薄い壁際で、声を殺してする、とか。
今も。有無を言わさず押し倒したかと思うと、
服を下だけはぎとられ取り四つん這いにされて、後ろから。
「んぅっ・・・あぁ!」
悟浄が急に腰の動きを早めるから、頭の中が真っ白になる程の快楽が
体を支配して、いきなり絶頂へと高ぶっていく。
と、そこで僕がイキそうになる直前、悟浄がぴたりと止まる。
「・・・・っっっ!」
イキそびれた自分自身がヒクついてるのが分かる。
行き場のない熱が、体の中で暴れているような。
「・・・悟浄、やめないで・・・前も、触って・・・」
後ろから、悟浄のくつくつという笑い声。
「今日の八戒 、いいね。素直で。
でも駄目。自分のは自分でやってよ。」
堪えきれず、自身に指を滑らせると、また笑い声。
「宿の皆に見せてやりたいよ。昼間礼儀正しいこのお兄さんは
実はとってもエロいんですって。」
そうしてまた激しく突かれると、思考も僅かに残っていた恥じらいも
全てが吹っ飛んだ。
たまに訪れる、機嫌の悪い時期にする手荒なセックスも、
プレイの一つとして付き合える程には僕も大人になったというか。
だって、どんな悟浄も欲しいから。手に入れたいから。
それでいい。それがいいんです。
けど。
貴方ばっかりずるいじゃないですか。
別の日。
宿に着くなり「たるい」と言ってごろりとベッドに横になった悟浄。
動けない程具合が悪いわけではないが、ひたすら体がだるいという。
疲れも堪っているのかもしれない。
その悟浄に跨がって、鼻先数センチの距離で顔を覗き込む。
「何よ。たるいって言ったじゃん。」
力のない目。だるそうな物言い。
どうしてこんなに欲情する。
こんなに弱ってるのに悟浄が今すぐ欲しい。
「そうですね。知ってます。」
そう言って、キスする。
渋るように中々開かない唇に、無理矢理
舌をねじ込んで深く深くキスする。
口の中も吐息もいつもより熱くて気持ち好い。
「はっかい・・・ちょ・・・待てって」
悟浄の発言は無視して何度も何度もキスすると、
跨がって密着しているそこからは、じんじん熱が伝わってきた。
もう我慢なんてできない。
悟浄のベルトを外してジーパンを脱がしにかかる。
「八戒!だから今日は・・・!」
「黙ってなさい。」
「・・・・!」
ついに体を起こして抗議して来た悟浄を
にっこり笑ってぴしゃりとはね除ける。
僕だって、機嫌の悪い時くらいあるんですよ。
僕と同じように、悟浄にもどんな僕も知って欲しいから。
教えたいから。
だから僕もたまには手荒にいこうかと思って。
自分も下だけ服を脱いで後ろを慣らすと
悟浄は諦めたように
「だったらお前が動けよ・・・!」
と言い、それ以降は抵抗することも主導権を
握る事もできずされるがままだ。
「悟浄、言われた通りちゃんと大人しくしちゃって、
今日は良い子ですね。」
騎上位になって上から悟浄を見下ろしながらそう言うと、
悟浄は何事が抗議しようとしたが、
僕が腰を揺らすたび、はぁ、はぁ、と苦しそうに
吐息が漏らすのがやっとという具合で、
そんな悟浄がたまらなく愛しく感じるのは何故。
悟浄のそれは、体と同じくいつもより熱い。
前立腺を刺激するように自分で腰を動かすと
自分自身も一層高ぶるのが分かる。
「ん・・・悟浄の、すごく熱い・・・
僕、も・・・イキそうですよ。」
「・・・っも、勝手に、しろ・・・!」
「あぁっ・・・んっ・・・」
腰の動きを早めると、悟浄自身も僕の中でびくりとヒクついた。
射精の瞬間、キスで口を塞ぐと
「んんっ!!」
と苦しげに声を漏らす。その表情もたまらず、
僕も達した。
悟浄は射精の余韻に浸りながら、そんな僕を
下からぼんやり見上げている。
悟浄、あなたも僕の気持ち、分かってくれました?